こんにちは投資7です。今回は収益物件購入時や収益物件売却時に必要となる重要事項説明書と37条書面(売買契約書)について記載していきたいと思います。宅建業者を通した不動産の売買では重要事項説明書や契約書を宅建業者が作成し、宅建取引士が説明をしてくれます。なお、川上収益物件を売主と直接交渉し取得する場合、これらの書類は自分で作る必要があります。

重要事項説明書

不動産投資と重要事項説明書

宅地建物(不動産)の取引は、一般の人にとっては一生に何度もないイベントとなっています。そこで、買主は、取引しようとしている物件がどういう物件なのか判断する為に、その物件の重要事項を説明してもらう事ができます。重要事項説明書には下記のような特徴があります。

1、取引主任者(宅建士)が説明する

重要事項の説明は、取引主任者(宅建士)でなければできない事になっています。だから、たとえ不動産会社の社長が直々に説明をしたとしても、その社長が取引主任者(宅建士)でないのならば、改めて取引主任者(宅建士)から説明する必要があります。

2、書面を交付して説明する

重要事項の説明内容は複雑だから、お客さんは、耳で聞いただけでは忘れてしまいます。そこで、必ず重要事項説明書という書面を交付して説明しなければならない事になっています。この書面の交付も、取引主任者(宅建士)がやらなければならない。

3、記名押印が必要

重要事項説明書には、取引主任者(宅建士)の記名押印が必要です。責任の所在を明記するためとなっています。

4、取引主任者証の提示が必要

取引主任者(宅建士)は、重要事項の説明の際は、取引主任者証を提示しなければならない、相手方からの請求がなくても自主的に提示する義務があります。

5、契約前に説明する

重要事項の説明は契約するかしないかの判断材料を提供する為のものだから、必ず契約成立前に説明しなければなりません。ここは実務とはかけ離れていて、重要事項説明書を説明してもらう時には契約の申し込みが99%確定している状態になります。事前に重要事項説明書をPDFなどの形で交付してもらってチェックしておき、疑問点等、許容できない点があったら重要事項説明をしてもらう前の段階で購入を断る事が大切です。

6、重要事項の説明は買主等に対して行う

不動産取引

重要事項の説明は、契約をするかどうかの判断材料を提供する為に行います。だから、物件を入手するもの(売買なら買主、賃貸なら借主、交換なら両当事者)に対して行う必要があります。上の図ですとCはBに対して説明責任があります(Aも業者ならAとCがBに説明する責任があります)

7、相手方の承諾があっても、重要事項の説明は省略できない。

重要事項説明書については。たとえ相手方(買主等)が説明はいりませんといっても宅建士は必ず説明しなければなりません。

8、信託受益権の販売の場合も重要事項説明は必要

宅建業者が自分の宅地建物を信託銀行に預けて信託銀行から信託受益権を得ている場合、その信託受益権を販売する事ができます。その場合、宅建業者は信託銀行に預けている宅地建物の重要事項を信託受益権の買い主に説明する必要があります。

重要事項説明書の重要ポイント

接道義務と不動産投資

重要事項説明書には「不動産の表示」「売買に関する事項」「手付金等の保全措置の概要」など様々な記載がありますがその中でも特にチェックしておきたいポイントについて記載しています。

登記された権利の種類・内容

登記された権利の種類、内容について、例えば抵当権の設定された土地を売買する場合、抵当権に入っている土地だという事を知らせずに売りつけたのでは、後で大きなトラブルになります。そのため、売買物件について登記された権利は必ず記載しなければなりません。

抵当権の実行は、その抵当権設定後の売買契約より優先するので、通常は全額決済時までに抵当権を抹消し売買契約(所有権移転)を行います。「登記された権利の種類・内容」については登記事項証明書に記載された内容をそのまま転記しているだけなので、法務局で自身で調査する事もできます。

法令に基づく制限の概要

法令に基づく制限の関連記事は上記をご覧ください。都市計画法や建築基準法に基づく制限が書かれており、この中で重要なのは「用途地域」「建ぺい率」「容積率」「敷地と道路の関係」です。

また、「市街化調整区域内の土地の場合は建物の建築は基本的にはでき無い事」「造成宅地防災区域内の建物だから災害防止の負担がある事」「歴史的風致形成建造物だから増改築の際には市町村長への届けでが必要な事」「建築協定のある地域のため新たに土地所有者となった者に対し協定の効力が及ぶ事」など法令における制限が記載されていますので必ずチェックするようにしましょう!

私道の負担の有無

私道負担は、主に私道部分を対象不動産に含めて取引する場合と、私道は対象不動産とは別にあり、負担金という金銭の授受を伴い取引する場合に分けられます。土地の売買でその後、投資用アパートなどを建築する場合は注意した方がいいでしょう!しかし、すでに建物が建てられている投資用中古物件の購入の場合、出口戦略にもよりますが重要度はそこまで高くはありません。

なお、私道の負担の有無については負担がなければ無しと記載されています。また、私道負担の有無は建物の賃借の時だけは記載も説明も必要ありません。

水道水・電気・ガスなどの整備状況解除に関する事項

関連記事としては上記をご覧ください。水道、電気、ガスなどの整備状況について書かれています。中期から長期で投資物件を運用する場合浄化槽か公共下水かによってNOI利回り(FCR)が異なるのでどのような設備が整備されているかを分析する事は大切です。

契約の解除に関する事項

解除に関する事項については定めがなければ無しと記載されています。どのような場合にどのような契約の解除があり得るかを説明している項目です。37条書面(売買契約書)にも書かれていますのでそちらを参考にしても良いでしょう!チェックのポイントは下記の通りです。

  • どのような理由で契約を解除することができるか?
  • どの段階までに契約を解除することができるか?
  • 契約を解除するには具体的にどのような手続きを行うのか?
  • 契約を解除した場合、ペナルティーは生じるのか?

損害賠償額の予定、違約金

損害賠償額の予定、違約金は定めがなければ無しと記載されています。37条書面にも記載されている事項なので合わせて確認すると良いでしょう!

先生(左)

「損害賠償額の予定」とは、本来、契約の相手方が約束に違反した結果、相手方に生じる実損害の損害賠償をするにあたり、実損害の証明が困難であるから、その実損害の額にかかわらず約定する金額を定めるものです。

37条書面(契約書)

仲介

重要事項の説明は、契約締結前にやらなければなしませんでした。一般的な不動産の売買では重要事項説明後、業者は37条書面(売買契約書)と言われる書面を交付しなければなりません。この書面は契約内容を巡るトラブルを防止する為にあります。ポイントとしては以下の通りになります。

  • 1、業者は、契約成立後地帯なく
  • 2、契約の両当事者に
  • 3、取引主任者が記名押印した書面を交付しなければなりません。

売買契約書の中で重要な項目としては危険負担と瑕疵担保責任があります。その他の事項も重要ですが特にこの2点については目お通しておくようにしましょう!

危険負担

危険負担とは、双務契約から生じた一方の債務が[債務者に帰責事由がない債務不能]のため消滅してしまった場合、もう一方の債務も消滅するか否かの問題のことです。

例えば、建物の売買契約が締結されたとします。この契約は、売り主は契約の日から1ヶ月後に建物を引き渡し、買い主はそれと引き換えに代金を支払う内容でした。ところが、契約の日から10日後、隣家の出火によって売買契約の目的物も焼失してしまい、売り主は自己の債務を履行できなくなってしまいました。この出火が、売り主の火の不始末という事であれば債務不履行となり、買い主は売り主に対して、契約を解除したり、損害賠償請求をしたりする事ができます。

しかし、この出火に売り主の責任がない場合にはどうなるでしょうか?そもそも契約が締結されれば、当事者双方が契約に拘束され、契約内容に従って債務を履行しなければならないというのが原則となっています。

そうすると、建物が引き渡せなくなった事について売り主には責任がないのであるから、原則通り、買い主は契約に拘束されて、代金を支払わなければならないのか?それとも売り主に責任はなくても、建物を取得できない以上は、代金を支払わなくても良くなるかが問題となります。

民法では特定物(不動産)などには債権者主義が条文上は採用されており、37条書面(売買契約書)においては特約を付けることで債務者主義にしています。万が一のこともありますので、契約時にはこの部分を良くチェックしてください。

瑕疵担保責任の特約

瑕疵担保責任の特約について民法上は善意、無過失の買い主は知った時から1年間は瑕疵担保責任を請求できるとされていますが、特約がつけられている事が一般的です。

具体的にはCtoCの取引で業者が媒介する場合には東京や埼玉など首都圏の場合は2ヶ月程度の瑕疵担保責任が付けられる事が多いです。地方(山梨や長野など)の場合CtoCでは瑕疵担保責任免責が商慣習上多いように感じます。

BtoCで宅建業者が売り主の場合、宅地建物取引業法が適用され民法上の「発見した時から1年」が適用されますが、特約で「引渡しから2年」とされている場合が多いです。新築の場合は瑕疵担保責任が手厚く保護されこれより長い期間になっています。