こんにちは投資7のYOSHIZOUです。今回は楽天(4755)への株式投資をバフェット式(バフェトロジー)で細かく分析していきたいと思います。

株式投資では基本的に投資先のビジネスを理解している必要があります。買うだけならば誰でも出来ますが事業を理解していないと株の売り時・買い時が判りません。また、業績が悪化した時にその業績の悪化が一時的な物か恒常的な物か判断する事が出来ません。

楽天はクックパッドぐるなびと同じIT企業ですが多角化しており、それぞれの事業をしっかり理解するのは大変な作業です。

楽天グループのビジネス

楽天のビジネス

楽天グループのビジネスは大きく分類するとインターネットサービスとFinTechの2部門から構成されています。事業別の利益率は銀行、カード、証券などの数字が読みやすいFinTech部門では一貫して20%強、インターネットサービス事業は上昇傾向にあります。

インターネットサービス事業は元々は収益が読みやすく安定感がある楽天市場などのBtoCプラットフォーム事業が主でしたが現在では投資事業(米Lyft社など)も加わっており、投資の評価益や投資の売却益を計上する事で利益率が大きく変動する傾向があります。

主なインターネットサービス事業

  • マーケットプレイス(国内EC):楽天市場・楽天トラベル・ラクマ・フリル(ラクマ)
  • 直販ビジネス(国内EC):楽天ブックス・爽快ドラッグ・ケンコーコム
  • コミュニケーション&スポーツ:Viber・楽天モバイル・楽天ゴールデンイーグルス
  • その他インターネットサービス:EBATES・PriceMinister・kobo・投資事業など

マーケットプレイス&直販ビジネス

マーケットプレイス

楽天市場・楽天トラベル・楽天ダイレクト(爽快ドラックやケンコーコム)・ラクマ・フリル(ラクマ)などEC事業全てを合算した推移です。年間で800億円程度の営業利益を稼いでいますが営業利益は横ばい、売上収益は伸びていますが直販(爽快ドラックやケンコーコム)を入れた影響が大きそうです。

CtoCマーケットプレイスであるラクマなどは現時点でシェア拡大を目指しマネタイズしていないようですがシェアNo1になる事が出来ない場合、楽天オークション同様に殆んどマネタイズ出来ずに駆逐されるでしょう(楽天オークションはヤフオクに挑みましたが残念ながらシェアを奪えず撤退しました)

マーケットプレイス系のwebプラットフォーム事業は元々利益率が非常に良いビジネスなので圧倒的なシェアNo1になれれば利益率は大幅に向上しそうです。楽天市場がヤフーやアマゾンに押され気味なので今後の成長の鍵はラクマなどのCtoCプラットフォームの成否によりそうです。なお、EC事業の詳細分析につきましてはこちらで掲載しております。

コミュニケーション&スポーツ

Viver

楽天モバイル

コミュニケーション&スポーツはViberと楽天モバイルの動向に注目です。どちらもユーザー数は増えていますが決算を見る限りまだマネタイズの段階ではないようです。

特に楽天モバイルや2017年に参入を表明した通信キャリア事業はEC事業と組み合わせる事で大きなシナジーを発揮できそうです。

このシナジーの発揮は現在、ソフトバンク×ヤフーショッピングで積極的に行っており後発の楽天モバイルやキャリアビジネスが軌道に乗るまで楽天市場が競争優位性を維持できるかが課題になりそうです。その他、詳細の分析については楽天の携帯キャリア進出とコミュニケーション事業で掲載しています。

その他インターネットサービス

Ebates

その他インターネットサービスでは海外事業であるEbatesが年間営業利益50億円-70億円程度、稼げるようになったのが好材料です。また、このその他インターネットサービスでは投資事業が含まれており、下記のように業績が大きく変動する特徴があります(そのため営業利益が大きく増減します)。

投資事業

主なFinTech事業

FinTechの業績

楽天カードの業績推移

楽天カードの事業

楽天カードの業績は順調です。ビジネスの商品としては差別化が難しいコモディティのように感じますが楽天ポイントの使いやすさが差別化になっているかもしれません。

シェアは三菱UFJニコスを抜いて国内シェア1位になりそうですが同時にキャッシング残高、ショッピングリボ残高が増加しています。

楽天カード

キャッシング残高・ショッピングリボ残高の増加は営業利益の増加に直結しますのでプラスと評価する事が出来ますが、同時に、急激な景気悪化時の債務不履行発生リスクの上昇というマイナス面に留意する必要があります。

楽天銀行の業績推移

楽天銀行

楽天銀行も順調に事業拡大しています。銀行事業ではローンも扱っておりローンの債権残高は拡大しています。

こちらも債権残高が拡大すると言うことは営業利益が将来的に増える事を意味していますが、貸出先の質が悪い場合、債務不履行が多発するリスクがあります。

楽天証券の業績推移

楽天証券

楽天証券の業績はカード事業、銀行事業と異なり横ばいです。ここまでの3事業が主要FinTech事業で年間700億円前後の営業利益をカード・銀行・証券で稼ぎだします。また、現在育てている事業が保険事業で買収(朝日火災海上保険株式会社など)を行っていますが本格的な収益化はまだ先となるでしょう!

楽天グループのビジネスまとめ

楽天グループのビジネス概要は上記の通りです。クックパッド・ぐるなび・カカクコムなどでは人件費投資を使って自社でメディアを一から作り上げる事が多いのに対し、楽天では投資CFを使って他社を買収しグループ化しています。

また、webメディア事業以外に金融に進出しているためROEが低く、自己資本比率も低いです。楽天が継続的に成長して行く為には重点事業の成長が不可欠で重点事業を精査に分析する必要がありそうです。

この先の分析である消費者独占力分析、EPS成長率分析、ROE分析等については別の記事で書きたいと思います。今回の記事が株式投資の参考になりましたら幸いです。