(引用元:https://mobile.rakuten.co.jp/)
こんにちは百年投資家の株式投資です。現在楽天へ投資を行なっているため最新のMVNOの契約者数を調べてみました。
分析のためのデータは楽天のIR資料とitmedia.co.jpから抽出しエクセルによってグラフ化しました。2015年から現在まで右肩上がりに契約者数を伸ばしており、MNO進出時(2019年10月)の予想契約数は241万回線となりました。
楽天のIR資料のデータから
楽天のIR資料では2017年の第4四半期までは楽天モバイルの契約者数の発表がよくありましたが、最近はあまり発表されていません。
2015年12月時点で約20万の契約者数でしたが2018年1月時点では約150万まで契約者数を伸ばしています。
itmedia.co.jpのデータから
(画像引用元:itmedia.co.jp)
最近の契約者数の推移は楽天のIRでは掲載されていないため、itmedia.co.jpから引用しました。上記はMVNOの契約者数の推移で2018年9月末時点で1200万契約を超えています。
(画像引用元:itmedia.co.jp)
楽天のシェアは15.6%で契約回線数は187.2万回線、6ヶ月前の2018年3月時点では162.2万回線だったので直近6ヶ月で25万回線増やしたことになります。
月あたりの増加件数を計算すると約4.17万回線となり2019年3月時点で212.2万回線、2019年9月時点で237.2万回線、2019年10月のMNOサービスローンチ時点で241.4万回線程度の契約数が予想できます。
2019年10月時点の楽天MNO事業価値
MNOサービスローンチ時点の発射台は241.4万回線程度と予想されます。イーアクセス(イーモバイル)がソフトバンクに買収された時点の契約回線数は約420万回線で買収した金額は約1800億円(純有利子負債を含めると約3600億円)でした。
そのため、2019年10月時点の事業価値は「3600億円×241.4万回線/420万回線=2066億円」程度と推定できます(楽天の場合は事業シナジーが高い点がプラス評価できますが、イーアクセスには固定回線事業も含まれているので楽天モバイルの事業価値はもう少し低いと思います)。
今後はIoT向けの需要拡大も見込めることから多角化先としては悪くないのですが競合(KDDI・ドコモ・ソフトバンク)は非常に強いのでどれだけシェアを奪う事ができるかが鍵になりそうです。
イーモバイルと楽天モバイルの分析
イーアクセスのモバイル事業(イーモバイル)の平成24年3月期の決算を見ると契約回線数が400万回線程度で営業利益が96億円程度でした。
楽天モバイルが400万回線になるためには単純計算すると2019年1月から約48ヶ月(4年)の歳月が必要です(2019年1月時点の回線契約数は推定200万回線強、月あたり4.16万回線増えているので「200÷4.16=約48ヶ月」)。
そのため、月に4万回線と言うと多いように感じますがペースとしてはイマイチでさらにペースアップが必要でしょう。また、高収益体制に入るためにはさらなる契約回線数の増加が必要で今のままのペースだと1000万回線になるためには約192ヶ月(16年)かかってしまいます。
そのため、楽天モバイルの契約者数増加のための施策や実際にペースアップしている数字が出てこない限りは株価が上がりにくい状況が続く可能性があります。今回の記事が株式投資の参考になりましたら幸いです。