百年投資家

高校生の時から株式投資をしている30代の人。10代から始めた株式投資と20代前半から始めた不動産投資・事業経営で財を作り20代後半から一応セミリタイア中。趣味は旅行とビジネスと投資なのでセミリタイアしたけど小さな会社経営や投資活動をしています。尊敬している投資家はウォーレン・バフェット。

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沢井製薬へ株式投資 - 東証一部銘柄研究

こんにちはヨシの株式投資です。今回も現在、投資を検討している沢井製薬株についてPERやPBRなどを含め記載していきたいと思います。

沢井製薬はジェネリック薬品銘柄の中でもっとも営業利益を稼いでいる会社です。売上高は日医工に負けますが利益水準では倍近くの水準となっており競争優位性が高いことが伺えます。

沢井製薬の株へ投資

株式投資

関連記事は上記をご覧ください。私が投資を検討する場合、様々な角度から分析を行います。以下、1点1点見ていきたいと思います。

PER

PERは株価と会社の利益を比べて、株価が割安かどうかを判断する指標です。沢井製薬の2017年予想PERは12.3倍、2018年の予想PERは11倍となっており、ジェネリック薬品市場は最低でも2020年頃まで拡大することから株価がこの水準の場合、PERが下がっていくことが予想されます。

(平成27年6月末に閣議決定された「経済財政運営と改革の基本方針2015(以下、骨太の方針2015)」において、ジェネリック医薬品の数量シェア目標として、「平成29年央に70%以上とするとともに平成30年から32年度末までの間のなるべく早い時期に80%以上とする」ことが掲げられました)

個人的にはPER10倍(利回り10%)の水準が利益成長が無いニュートラルと考えて株式投資を行っています。沢井製薬は2012年から2016年にかけて9026百万円から17155百万円まで利益を上げてきており、今後も成長する可能性が高いと考えています(沢井製薬の利益の推移については「ジェネリック薬品銘柄沢井製薬の株を分析」を参照)。

沢井製薬はPERの観点から分析すると現在の株価は割安だと考えられます(○)。

PBR

PBRは株価が一株あたりの純資産、つまり一株当たりの残余財産の何倍の水準にあるかを示す指標です。沢井製薬のPBRについては1.57倍となっています。バリュー株投資の場合PBR1倍以下を好んで投資するのですが今回の沢井はグロース株の位置づけなのでPBRはあまり気にしません。

沢井製薬はPBRの観点から考えると沢井製薬は割安でも割高でも無いと考えられます(△)。

ROE

ROEについては13〜20%で安定しています(ROEについては「ジェネリック薬品銘柄沢井製薬の株を分析」で書いています)。ROEとは自己資本を「元手」として、1年間でどれだけの利益をあげたか、収益性を測る指標の一つです。ROEの欠点としてレバレッジを効かせることで高いROEを出すことができますが、沢井製薬の場合、借入金は適正水準であり高収益体質からくる高ROEのため問題はありません。

沢井製薬はROEの観点から分析すると投資対象として優秀だと考えられます(○)。

粗利益率と販管費比率

粗利益率と販管費比率については「株式投資の為に沢井製薬・日医工・東和薬品の粗利益率と販管費比率を分析」で記載しています。経験上粗利益率が40%を超えるような企業では競争優位性があることが多く、損益分岐点が低いため赤字になりにくい傾向があります。また、販管費比率は変動率が小さいことが重要で次に低いことが大切です。

沢井製薬の場合、粗利益率が高く、販管費比率は競合他社に比べ低い値で安定しているので投資対象として優秀だと考えられます(○)。

フリーキャッシュフローと資本的支出比率

フリーキャッシュフローと資本的支出比率については沢井製薬はあまり優秀ではありません。アメリカ株の赤字体質のGMなどでは資本的支出は純利益の400%などとなっており、そのような企業に比べると沢井の資本的支出比率は優秀ですがコカコーラなどと比べると高い資本的支出割合となっています。

個人的には資本的支出は平均で60%以下が望ましいと考えており、今後資本的支出を下げても利益水準を維持+向上できるようならば投資対象としては完璧になります(資本的支出などについては「沢井製薬のフリーキャッシュフローと資本的支出比率の推移」を参照)。

沢井製薬のFCFと資本的支出比率はあまり優れておらず少額の設備投資で巨額の利益を上げる事が出来るビジネスモデルではありません(×)。

ビジネスモデル

ビジネスモデルについては「株式投資で考えたいジェネリック医薬品の差別化要素と沢井製薬」で書いています。ジェネリック薬品は商品としては差別化しにくい欠点があります。

ただ、景気の影響を受けないビジネスであり、製品自体のライフサイクル(プロダクトライフサイクル)が長い点は強みだと思います。特許を中心とした先発医薬品のライフサイクルは特許が切れるまでですが後発医薬品のライフサイクルは競合薬品が現れるまでです。

しかし、競合薬品があわられたとしてもジェネリック薬品同士の流通チャネルのスイッチングコストが比較的高いため、一度市場を確保できれば中長期的に収益を得ることができるように感じます(ここの製品特性と販売チャネルの特徴はもう少し調べる必要がありそうです)。

また、基本戦略としてはニッチ市場のナンバーワン企業に投資すべきと考えています。日本の医薬品業界のジェネリック薬品と言う小さな市場ですがこの小さな市場でナンバーワンの沢井製薬は投資に値すると考えています。以下チェックリストで分析します。

  • 親会社の無いオーナー企業か?(○)
  • ブランド力の高い企業か?(△)
  • 景気の影響を受けないビジネスモデルか?(○)
  • ニッチな分野のナンバーワン企業か?(○)
  • 製品の値上げ余地はあるか?(△)
  • 事業拡大余地はあるか?(○)
  • BtoCに近いビジネスモデルか?(△)
  • 繰り返し購入・体験する製品を提供しているか?(○)

投資家としての感想

ビジネスモデルは全体的にまだ理解できていないので投資をするか否かは決定していません。分析し始めた時は数百株一気に買おうと考えましたが、まずは100株だけ買って分析を続けながら様子を見た方が良いと感じています。今回の記事が株式投資の参考になりましたら幸いです(この記事執筆後、2017年4月下旬に長期で勝てると判断したので沢井製薬へ投資を行っています)。

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