こんにちは百年投資家の株式投資です。今回はクックパッド(2193)の予想EPSや将来の株価、成長戦略などについてバフェット式(バフェトロジー)で分析していきたいと思います。
なお、この記事は「cookpadの10年間のROE推移とバフェット式の株価分析」「クックパッド(2193)への株式投資をバフェット式で分析」の続きとなっております。
今後10年間の予想EPSと予想BPS
予想ESP成長率15%、予想BPS成長率17%から計算した将来のEPSとBPSの推移です。EPS(1株あたりの利益)の成長率については「企業のEPSは安定して成長しているか?」で分析しており15%の成長率と仮定しました。
BPS(1株あたりの株主資本)成長率は2008年から2017年は年間平均52%と驚異的な成長率を誇りましたが2014年から2017年では17%となっており17%を基準に成長率を算出しました。
EPS(ROEから)については「BPS×ROE=EPS」なので将来のBPS×ROEで算出しています。ROEについては「高いROEを維持しているか?」で記載した通り15.54%を基準にしています。
クックパッドの将来の株価の予想①
PER10倍・15倍・20倍で仮定した将来の株価は上記のようになります。クックパッドのこれまでの平均株価は高く、10年後もこれまでの傾向が続くと仮定するとPER10倍は無く、低かったとしても15倍程度だと思われます。
予想株価は将来のEPS×PERで算出され2024年の株価は「ESP成長率ベース」で1299.6円、「ROE×BPS成長率ベース」で1532.1円となっております。
私の場合は株式投資を不動産投資と比較し、7年で資産が2倍になれば株式投資としては上出来と考えています。今回のクックパッドは7年後株価は603円(2018年2/8時点)→1299.6円と少なくとも2倍以上になっている可能性が高く投資を検討する事が出来ます。
クックパッドの将来の株価の予想②
初めに触れた「今後10年間の予想EPSと予想BPS」や「クックパッドの将来の株価の予想」では過去のEPSやBPSが続く前提で予想株価を算出しました。今回はEPS・BPSの過去の成長率は無視し、ROE15.54%をベースに算出をしています。
基本となる仮定は「ROE15.54%が今後も継続」「内部留保率は今後も75%」「配当性向は今後も25%」で内部留保についてROE15.54%で運営できたとしています。すると内部留保に対応するROEは15.54%×75%=11.655%となりBPSを毎年11.655%増加させます。
BPS×ROEはEPSなので成長したBPSにROE15.54%をかければその年のEPSが出ます(例えば2018年12月期の244.5円に15.54%をかければEPS約38円が算出できます)。
予想株価は先ほどに比べ低く、7年後株価は603円(2018年2/8時点)→1104.4 円(上昇率83%)となっています。税引き前の取得配当金(102.8円)を合わせると1207.2円となり2倍以上の金額となっているので投資を検討する事が可能です。
クックパッドの成長戦略
(画像引用元:http://pdf.irpocket.com/C2193/hHid/qWj2/TpEO.pdf)
webメディア事業は非常に収益性の高い事業ですが収益化までに時間がかかります。また、成功確率は低く立ち上げたメディアで十分な収益を上げる事が出来る程度に成長する確率は高くて10-30%程度です。
現在のクックパッドの成長戦略は海外展開と動画サービス(cookpad TV)です。海外展開ではインドネシア語圏で利用者数が伸びており、2019年頃までに本格的な収益化出来てくるようならば、かなりのgoodニュースで将来の成長も読みやすくなります。
反対に、収益化の目処が経たないようならばEPSの成長は自己株式の取得のみで実現するしかありません。自己株式の取得は経営陣の意思決定にゆだねられており、経営者次第と言えます。
クックパッドをバフェット式分析まとめ
ファイナンスの分野は元々ミクロ経済学から派生した学問なので仮説によって成り立っています。仮説は定性的な情報を定量的な情報に置き換えて分析に用いるので定性情報の変化や定性情報の解釈によって根本から覆ります。
今回のクックパッドの分析でもEPS成長率、将来のROE、BPS成長率はあくまでも仮説なので正解は未来にならないと判りません。
今回の分析以外で気になる点等については書籍で補足を含めまとめさせて頂きました。私は以前100株だけ打診買いした後、2018年2月の複数の時点でクックパッド700株を購入し合計800株、平均取得単価約640円で保有しています。今回の記事が株式投資の参考になりましたら幸いです。