こんにちは100年投資の未来です。今回は神奈川県の南部・中部を中心に葬祭・冠婚、介護サービスなどを提供している平安レイサービス(2344)について分析していきたいと思います。
時価総額124億円の小さな会社ですが、ニッチ市場で高いシェアを誇るとともにキャッシュリッチ企業として知られているため、注目している会社の一つです。
平安レイサービスのキャッシュフローを分析
画像はの営業キャッシュフロー(投資CF)、投資キャッシュフロー(投資CF)、フリーキャッシュフロー(FCF)の推移です。
営業CFに比べ少ない投資CF(設備投資など)で収益を維持することができるため、会社には現預金が蓄積され、現在、保有している現預金は100億円を超えています。
直近10年間の平均PFCFR(株価フリーキャッシュフロー倍率)は「12,378百万円(時価総額)÷1,099百万円(10年間の平均FCF)=11.3倍(利回り8.9%)」となっており、このFCFを維持できると仮定した場合、収益力に対して割安感があります。
平安レイサービスの各種投資指標を分析
各種投資指標
- PBR(実):0.59倍
- PER(予):8.6倍
- ROE(実):7.64%
- 配当利回り:2.96%
- 経常利益率:21.04%
- 営業利益率:19.74%
- 自己資本比率:55.2%
- 10年間の平均POPR:11.3倍
平安レイサービスの各種投資指標は上記の通りです。高い経常利益率・営業利益率を誇っており好感が持てます。
ROEは6〜9%で横ばいですが、PBRが低いのでROEを上げるためには自己株買い(自社株買い)をして株主資本や総資産の圧縮に取り組むべきと言えます(利益率は高いのでデュポン式で考えても資産圧縮だけで効率性が上がります)。
ROEを分解
ROE (当期純利益/株主資本) = 売上高当期純利益率 × 総資本回転率 × 財務レバレッジ × 100 = (当期純利益/売上高) × (売上高/総資産) × (総資産/株主資本) × 100 = 売上高当期純利益率 × 総資本回転率 × 財務レバレッジ × 100 = PBR(純資産倍率)÷PER(株価収益率)
貸借対照表上の資産や負債を簡単にまとめると下記のようになっており、負債の大部分は顧客からの前払式特定取引前受金となっていますが、返済余力は十分あり、実質的な資産価値は時価総額を上回っていると考えられます。
資産
- 流動資産:114億円
- 有形固定資産:130億円
- 投資その他資産:93億円
負債
- 流動負債:15億円
- 固定負債:135億円
百年投資家は平安レイサービスへ投資するか?
平安レイサービスは成長性のあるブランド型企業ではありませんが、キャッシュリッチ企業となっており、これまで獲得した利益剰余金(約157億円)は時価総額を上回ります。
実質的に100円以下で100円以上を買うことができる投資なのでウォーレンバフェットの師であるベンジャミン・グレアム好みの投資先と言えるでしょう。
また、大きく伸びる産業ではないと思いますが2038年頃までは死亡者数は増加傾向となっており、マクロ環境は悪くありません。
投資単価も安いので百年投資家としてはチャートを見ながら良いタイミングで少し、購入し、分析を続けたいと考えています。今回のブログ記事が株式投資の参考になりましたら幸いです。