こんにちは「百年投資家」です。今回は不動産投資で知っておきたい法務局や市役所での不動産調査方法について書いていきたいと思います。収益物件を購入する場合、川上であればあるほど自分で投資対象の物件調査を行う必要があります。
ネットに出ている物件では宅建業者が不動産の調査をしますが、ネットに出している段階では殆ど調査をしていないケースもあり、投資家自ら動き詳細について調査しなければならないケースもあります。
法務局での収益物件調査
法務局で行う調査については下記のようなものがあります。川上の収益物件の場合や不動産会社を通さないで物件を購入するケースでは自らが法務局に行き調査を行います。
収益物件の調査で必ず取得しておきたいのが登記事項証明書、公図、地籍測量図、建物図面であり、接道している道が私道(特に位置指定道路や2項道路、43条但し書き道路)の場合はその私道の登記事項証明書も取る必要があります。接道している道路については特に重要なので念入りに調べたほうが良いです。
登記事項証明書とは権利関係、財務力を表す書類です。不動産会社を通さないで収益物件を購入するときは必ず土地、建物の登記事項証明書を取得するようにしましょう。
敷地の範囲を表す図面です。地図、地図に準ずる図面とも言われています。特に前面道路との関係が重要となります。
接している道路については「公図(14条地図)の取得→道路についての登記事項証明書取得→必要ならば市役所の道路台帳閲覧」で調べることができます。
敷地の面積と範囲を表す図面です。存在していない場合もあります。昭和40年以前の不動産に関しては書類が法務局に無い可能性が高いです。
建物の面積と範囲を表す図面です。こちらも古い不動産の場合、書類が法務局に無い可能性が高いです。
後々、売主・買主間紛争が発生しないようにするため、不動産会社を通さない取引では上記のような書類を法務局で取得し投資対象の収益物件がどういった状態なのか調べておいたほうが良いです!!
市役所での収益物件調査
法務局での調査で書かせて頂きましたが一戸建てやアパートなど土地が関わる収益物件へ投資する場合、前面道路と土地との関係が再建築や出口戦略の観点からも重要となります。市役所では都市計画課、建築指導課、道路課、下水道課などで調査を行います。
都市計画課では用途地域や地域築計画、計画道路などについて調査します。用途地域とは簡単に説明すると「この地域はこういう用途のための地域にします」と定める都市計画のことで第一種低層住居専用地域や商業地域等があります。
建築指導課では前面道路の調査を行います。その他にも様々な調査を行うことができますが前面道路の調査は必須です。建築基準法上の道路は建築基準法第42条に記載があります。
都市計画課と建築指導課での調査は川上の収益物件を宅建業者を通さないで購入する場合に必ず行っておいた方が良いです。その他、上下水道課、河川課、宅地開発課などにも適宜伺い調査をしましょう!
売却時に必要な固定資産課税台帳の調査
収益物件売却時には一般的に固定資産税や都市計画税の清算を行います。また、売買時の登記手続きでは登録免許税の算出を行うために固定資産税評価額が必要となります。
固定資産課税台帳は不動産の所在地を管轄する自治体が独自に調査しているもので不動産登記簿と異なり、現況に則した内容となっています。
固定資産課税台帳に記載された評価額及び課税標準額は、収益物件保有時にかかってくる固定資産税や都市計画税の基準となる価格ですし、収益物件売却時には買主が支払う登録免許税や不動産取得税の算出基準となる価格です。
そのため、投資物件を売ることを検討している場合、可能な限り早めに取得する必要があります(納税通知書がある場合は納税通知書で代替できるケースが殆どです)。
私が投資用マンションを売却した時は不動産会社から毎年郵送される「固定資産税 都市計画税 納税通知書」を提出するように言われたので提出しました。「固定資産税 都市計画税 納税通知書」が無い場合は市役所や区役所で評価証明書を取得する必要があります。
「固定資産税 都市計画税 納税通知書」が無い場合は物件所在地を管轄する区役所、市役所町村役場で調査を行います。
対象不動産の所有者以外の者(不動産会社など)が申請を行うこともできますが、可能な限り自分で取得したほうがいいです。市区町村役場にの窓口で「固定資産の評価証明書が欲しい」と伝えれば出してくれるので手続き自体は何も難しいことはありません。
なお、土地課税台帳及び家屋課税台帳の登録価格は原則として3年に1度の評価替えが行われる仕組みとなっています。
不動産投資と調査
私も何度か相続などが絡んだ川上物件を購入していますが川上の物件ではこのような調査以外にも契約書を作るのに民法など知識も必要となります。不動産会社を通さなければ仲介手数料(3%+6万円)が必要なくなり初期費用が安くなるため結果として利回りが上がりますがそれなりに時間がかかります。
業者を入れないで取引する機会があった場合でも宅建業者へ頼めば調査や契約書の作成なども行ってくれるので費用対効果で使い分けると良いでしょう!今回の記事が不動産投資の参考になりましたら幸いです。
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