投資用不動産の売却とIRR・時給の計算

こんにちは「百年投資家」です。今回は投資用不動産(ワンルームマンション)の売却とIRRの計算について記載していきたいと思います。

不動産投資では物件を売却して初めて利回りが確定します。運営期間中の利回りが高かったとしても売却時に大きな損が出てしまうとトータルでの利回りは低くなります。このトータルでの利回りはIRRによって計算することができ、IRRを高めるには運営期間中の利回りを上げるとともに、売却時にキャピタルゲイン(差益)を得ることが重要です。

売却した投資物件の購入金額

不動産投資

売却した投資物件の購入金額は下記の通りです。初期投資額は合計で217万円となっており金額は大きくありません。この金額の物件はキャッシュで購入することが一般的となっており、この物件も融資は使わずキャッシュで購入しています。

  • 物件代金:180万円
  • 仲介手数料:9万円
  • 不動産取得税:4万円
  • 登録免許税:4万円
  • 初期リフォーム:20万円
  • 合計:217万円

毎年の収益

毎年の収益は税引き前キャッシュフローで28万円(管理費、固定資産税など控除後)程度となっております。

運営期間は2年だったので得た税引き前キャッシュフローは56万円です。NOI利回り(実質利回り)を計算してみると概算で「28/217=13%」となっておりものすごい利回りが高いわけではありませんが手間の割には悪くない投資だったと感じています。

IRRの計算

この投資物件のIRRを計算すると下記のような計算式となります。売却金額は240万円(仲介手数料など控除後)なので2年目の税引き前キャッシュフローは「240+28=268万円」となります。

IRR 0年目 1年目 2年目
18% -217 28 268

IRRはNOI利回り(実質利回り)よりも高い数値となりましたがこれは売却益(キャピタルゲイン)が出たためです。ただ、上記は税引き前のキャッシュフローで計算したIRRなので税引き後のキャッシュフローで計算すると数値が変わってきます。

特に個人事業主などで取得した不動産については5年未満で売却すると短期譲渡所得で40%の税金が課税されます。そのため、税引き後で計算を行うと個人の場合は5年から6年程度の運用がもっともIRRが高い数値となることが多いです。

投資の時給の計算

時給

不動産投資では上記のようにIRRの観点で投資を見ることも重要なのですが時給換算した投資尺度も重要となります。投資の時給についてはこちらの記事でも書いていますが、金額が大きくなればなるほど、時給が上がっていきます。

今回の物件は「購入」「リフォーム」「客付け」「運用」「売却」で合計70時間程度かかりました。

得ることができた収益は税引き前キャッシュフローベースで「56+240-217=79万円」となっており、時給換算すると79÷70=1.13万円/時間ということになります。

まとめ

投資を時給換算した場合、一般的に可能な限り長く運用しレバレッジをかけて大きな投資をした方が時給が大きくなります。

今回売却した物件では運用期間が短く、金額も小さいので時給換算すると小さな金額となってしまいますがそれでも時給1万円以上の仕事になってくれました!

この場合の意思決定としてはサラリーマンなどで時給1万円以上の給与を得ている場合、このような小さな物件に投資せず、サラリーマンを続けた方が得という事になります。

反対に現在行っている仕事の時給が1万円以下ならばこのような小さな物件でも良いので不動産投資を行った方が収益を増やすことができます。

私の場合、会社経営と法務事務所経営をしていますが時給1万円になる仕事はあまり多くないので時給の高い不動産投資を続けています。今回の記事が投資の意思決定の参考になりましたら幸いです。

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