築古アパートのNOI・IRR・時給など収益性分析

こんにちは「波平の不動産投資」です。今回はこの間購入したアパートの収益性分析(IRRと投資の時給)を行いたいと思います。

ボロ物件ということもあり夏から秋にかけてリフォームし、その後、冬は凍結の恐れがあるためリフォーム中断、今年の春から再度リフォームを行い徐々に部屋が埋まってきています。

築古ボロ物件の収益性を分析

アパート経営

ボロ物件投資では新築アパート投資と異なり高利回りが期待できる一方、手間がかかるため、投資に対する時給の観点ではあまり優れていません。

NOIベースのキャッシュフローは下記のような推移を想定しており、前提条件として賃借人が入居後6年目まで退去しないことを想定しています。

原状回復費用は入居者が退去しない前提のため発生しない計算でいますが入居中の設備トラブルなどの修繕費は発生する可能性があり、想定家賃の10%を諸経費の項目で計上しています。

現状3/5を埋めることができており1年目は想定通りに進むと思いますが2年目以降は客付けができなかった場合、想定よりもNOI(営業純利益)が落ちることになります。

1年目 2年目 3年目 4年目 5年目 6年目
1号室 50.4 50.4 50.4 50.4 50.4 50.4
2号室 20.4 40.8 40.8 40.8 40.8 40.8
3号室 9 36 36 36 36 36
4号室 9 40.8 40.8 40.8 40.8
5号室 9 40.8 40.8 40.8
想定家賃 79.8 136.2 177 208.8 208.8 208.8
管理費 -1 -3 -4 -6 -6 -6
固定資産税 -6 -6 -6 -6 -6 -6
CATV -4 -4 -4 -4 -4 -4
電気代 -1 -1 -1 -1 -1 -1
諸経費 -7.98 -13.62 -17.7 -20.88 -20.88 -20.88
NOI 59.82 108.58 144.3 170.92 170.92 170.92

借入を行わなかった場合、NOI=税引き前のキャッシュフロー(BTCF)となるので上記を元にIRR(内部収益率)を計算すると下記のようになります。

キャッシュフローの推移

IRR 0年目 1年目 2年目 3年目 4年目 5年目 6年目
25.8% -602 59.82 108.58 144.3 170.92 170.92 1150.92

物件の投資金額は物件価格・仲介手数料・不動産取得税・登録免許税・初期リフォーム金額など全てを合算して602万円です。

6年目に売却を想定しており、売却価格は手取りで980万円を考えています。実質利回り(FCR)ベースで17%を上回っており、現在の相場環境ならばすぐに売れてしまう価格帯と言えます。

キャピタルゲインが出るためIRRは25.8%となりこの間、売却した区分所有マンション(詳細は「区分所有マンションの売却と投資リターンの結果発表!」を参照)に比べると高い利回りを実現できる可能性があります。

借入を行って投資した場合のIRRはどうなるか?

借入金

借入を行った場合、年間の元本+金利の返済分(ADS)を加味して税引き前キャッシュフローを算出する必要があります。

例えば360万円を固定金利10年で借りていた場合、毎年の返済額は36万円+金利となります。私の場合1%以下で借りることが殆どなので360万円借りた場合、年間のADSは高いときで40万円弱となり、毎年少しずつ減っていきます。

1年目 2年目 3年目 4年目 5年目 6年目
NOI 59.82 108.58 144.3 170.92 170.92 170.92
ADS -39 -38.5 -38 -37.5 -37 -36.5
BTCF 20.82 70.08 106.3 133.42 133.92 134.42

すると税引き前キャッシュフロー(BTCF)は上記のような推移となります。このBTCFを元にIRRを計算すると下記のようになり、レバレッジ効果によってIRRは44%まで跳ね上がります(0年目の初期投資は「602万円-360万円=242万円」、6年目の売却は「980万円+134.42万円−144万円(借入の残債)=970.42万円」)。

キャッシュフローの推移

IRR(借入) 0年目 1年目 2年目 3年目 4年目 5年目 6年目
44% -242 20.82 70.08 106.3 133.42 133.92 970.42

IRR44%とは株式投資で言えば毎年44%の配当金がある株を購入しキャピタルゲインやキャピタルロスがなかった(購入価格=売却価格)場合の投資リターンということとなります。一般的な株式投資の配当金が2〜3%ということを考えるとレバレッジを効かせた不動産投資の利回りは非常に高いことがわかります。

IRR 0年目 1年目 2年目 3年目 4年目 5年目 6年目
44% -100 44 44 44 44 44 144

築古ボロ物件投資のメリット・デメリット

投資の時給

このように築古ボロ物件投資は高いIRR(利回り)となるメリットがある一方、デメリットもあります。今回私が投資したボロ物件(アパート)ではDIYをかなり行い初期リフォーム費用を圧縮しました。

物件取得金額の602万円には自分の時給が加味されていないため、自分の時給を加味すると702万円〜752万円程度の取得価格となる可能性があります。

また、中古物件では新築物件と異なり運営時の修繕やトラブルが発生する確率が高いです。今回のシミュレーションでは諸経費として想定年間家賃の10%を修繕費等として加味しましたが給水管や給湯管からの水漏れや給湯器、エアコンなどの故障が発生した場合、10%を超える修繕費がかかる可能性があります。

さらに、運営中のトラブルも多いため投資全体で時給換算をしてみるとレバレッジをフルに活用できる新築アパート投資のほうが時給が高いと思われます(新築アパート投資については「新築アパート経営と築古物件投資」で書いています)。

実際に今回購入したアパートでは6年目で売却した場合、うまく運営できたと仮定しても投資の時給は2.3万円程度となる可能性があり新築物件への投資に比べると投資の時給が低いです。今回の記事が不動産投資やアパート経営の参考になりましたら幸いです。