収益物件の売却価格へ影響!?浄化槽と公共下水の違い

こんにちは「百年投資家」です。今回は自宅に浄化槽がついている場合と公共下水の場合について売却価格に与える影響を考察して行きたいと思います。浄化槽か公共下水かは物件売却時はもちろん、新築でアパートなどを建築するときも、どちらにするか判断する必要があります。

浄化槽と公共下水

収益物件(アパート、マンション、一戸建てなど)の排水施設としては東京都や埼玉県、千葉県、神奈川県などの首都圏では殆んどのケースで公共下水になっていると思いますが地方の県庁所在地から離れた地域などでは浄化槽(個別又は集中)しか排水施設が無い場合も多々あります。

分譲地等ですでに公共下水が入っている場合はあまり意識しませんが、公共下水も浄化槽も入っていない土地を購入する場合、浄化槽の方が割安なことが多いです。しかし、収益物件を売却する場合、公共下水の方が不動産を高く売ることができます。

公共下水と不動産投資

不動産を自己利用する場合はあまり意識されませんが、不動産の売却先は一般の方(実需)以外にも投資家が購入する場合もあります。投資家が物件を購入する場合、浄化槽だと浄化槽のメンテナンス代を負担しなければなりませんが、公共下水の場合は入居者(賃借人)自身が負担してくれます。

浄化槽のメンテナンスについては賃貸人と賃借人の間で契約によって別途定めることもできますが、契約で定めても入居者が定期的にメンテナンスしてくれるとは限りません。

そのため、公共下水に接続されている物件の方が運営費用が安いため、実質利回り(NOI利回り)が上がり、収益還元法で見た不動産の価値が上がります。その結果、同一条件ならば、浄化槽に比べると公共下水に接続された不動産の方が高く売れます。

参考記事

IRRなどについては「IRRについて」「利回りの計算と投資指標」などの記事をご参照ください。

収益物件の売却まとめ

いかがだったでしょうか?既にある物件を売る場合、今から公共下水に接続したのでは割に合いませんのでそういった工事はお勧めしません。

今からアパートや一戸建てなどの収益物件を建築する場合、出口戦略も含めトータルでの収益性(IRR:内部収益率)を考える必要があります。

初期費用は浄化槽の方が安かったとしても売却時に浄化槽がついている物件は大きなマイナス要素となる可能性が高く、安値売却になってしまうかもしれません。そのため、初期費用が高く、表面利回りは低いかもしれませんが公共下水の物件の方がトータルでの利回りは高い可能性があります。今回の記事が不動産投資や収益物件売却の参考になりましたら幸いです。

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