不動産投資用の新築戸建住宅の立地戦略

こんにちは「百年投資家」です。今回は不動産投資用に新築一戸建てを建築する方向けに立地戦略について記載していきたいと思います。中古の一戸建て住宅の場合はすでに立地が決まっていますが、新築物件では土地を仕入れ、そこに建物を建築することが一般的です。

ローコスト住宅の場合、デザイナーズ物件のように差別化された内装や設備を付けることは難しいですが、一戸建て自体が差別化されているので立地を間違えなければ必ず客付けができます。

一戸建て住宅の立地戦略

立地戦略
(引用元:https://www.athome.co.jp/)

上記の画像は長野県松本市の賃貸物件の供給状況です。建物面積15㎡以上の条件のみで絞った物件供給数となっており、数多くの競合がひしめき合っている事がわかります(このような地域は差別化できないワンルームアパートで戦うのは厳しいでしょう・・・)。

一方、この地域で一戸建てとして供給されている賃貸物件はat home上、僅か、1件しかなくもう少し広範囲で見ても70㎡以上の床面積の一戸建ては数件しか存在しません(下記図参照)。

立地戦略

このように一戸建て賃貸物件は市場に供給されている数が圧倒的に少なく、立地戦略を間違えなければブルーオーシャン(競合がいない状態)で戦う事ができます。

長期的に一戸建て賃貸で勝てる地域

短期的には上記のように市場調査を行えば勝てる立地を見つける事ができます。しかし、10年〜30年の長期運用を考えた場合、さらに立地分析を行っていく必要があります。

一戸建て物件は入居期間が長く、ワンルームマンションやシェアハウスのように入れ替わりは多くありません。そのため、アパートなどに比べると遥かに高い稼働率で安定した賃貸経営を行う事ができます。

しかし、最近では相続税の節税を兼ねて地主系の大家さんが賃貸用新築一戸建て住宅の建設に乗り出しています。このような地主系大家さんは一般的に郊外型の賃貸物件の建設をする事が多いです。

立地戦略
(引用元:google map)

上記は山梨県の中巨摩郡という地域ですがこの地域は最近、イオンモールが出店し賃貸需要は高くなっています。しかし、周りは田んぼが多く住宅供給余地が大きいです。

このような地域に不動産投資家が新築のアパートや新築一戸建てを建築したとしても競合となる田んぼ所有者の地主系大家さんが簡単に新築物件を供給する事ができるため、はじめはブルーオーシャンで収益性が高かったとしても、時間が経つにつれて競合が増え、収益性が大幅に低下する事が多いです。

立地戦略

そのため、私の場合、上記のように解体しなければ新築物件を供給する事ができない、地方の中心市街地に新築一戸建て物件を建築する事が多いです。このような立地の100㎡前後の土地や古家付き土地が相続税路線価や固定資産税評価額程度の金額で出てきたときに購入し、新築物件を建築しています。

土地も含めたトータルのNOI利回り(実質利回り)は8-10%と中古物件(実質利回り15-30%)に比べると低いですが、所有期間を長くする事ができ、税金面や手間(時間効率)の面で優位性があるので最近は新築一戸建てを増やしています。

投資用の新築一戸建てを建設するのにオススメ地域

いかがだったでしょうか?居住用の新築一戸建てを作る方にとってはあまり関係ない話かもしれませんが、投資用の新築一戸建てを建築する場合、立地戦略は非常に重要となります。

立地戦略の基本はまず第一に需要がある地域に新築する事です。需要がない地域だといくら競合がいなくてもビジネスとしては成り立ちません。

第二に競合となる物件が供給されていない地域に新築する事です。需要がある地域だとしても競合が多いとビジネスとしての収益性が落ちてしまいます。

そして、第三に新規参入がしにくい地域(解体しないと新築できない地域)に賃貸物件を新築する事です。競合が少なくて収益性が高い地域だとしても参入障壁が低いと競合が多数参入し、すぐにレッドオーシャンになってしまいます。

このような条件を満たした一等地に新築一戸建て住宅を土地込みで1000万円前後で新築できれば高い収益性、高稼働率の物件を長期間運営する事ができます。今回の記事がローコスト新築一戸建て投資の参考になりましたら幸いです。